この記事ではギフテッドの特徴について、一般的に言われていることに加えギフテッド当事者としての経験や考えも交えてご紹介していきたいと思います。
ギフテッドって何?という方はこちらの記事【ギフテッドとは】をご参考ください。
目次
ギフテッドの特徴(性格)
- 好奇心旺盛
- こだわりが強い・完璧主義
- 好き嫌いがはっきりしている
- 1人で遊ぶのが好き
- 感受性が強い・感情の起伏が激しい
- 正義感が強い・不公平が嫌い
- 理不尽なことや矛盾したことが気になる
- ブラックジョークやエスプリの効いた言い回しが好き
- 数学やパズルが好き
好奇心旺盛
これはほとんどのギフテッドに共通することだと思います。
知らないことを知りたいという気持ちが非常に強いので、人より多くのことを吸収できるのだと私は思います。
こだわりが強い・完璧主義
本人にしかわからないこだわりがあると言われています。
ギフテッドの人は、自分の中の物差しがはっきりしていることが多いので、自分基準で行動することが多々あります。それが外から見ると「こだわりが強い」や「完璧主義」と見られることに繋がります。
好き嫌いがはっきりしている
これも自分の物差しがはっきりしているのが理由だと思います。
1人で遊ぶのが好き
ギフテッドの人は周囲の子との能力が違うことから、周りと馴染めないケースがよくあります。それゆえに1人で遊ぶことが好きになるのだと思います。
感受性が強い・感情の起伏が激しい
ギフテッドの子には感受性が強い子が多いと言われています。
感情の起伏が激しいと言われることもあるらしいですが、これに関しては周りがその子の感情が変化する理由を理解できないということも影響しているのではないかなと思います。
私自身も感覚過敏なのですが、感受性と高さと関係があるのかもしれません。
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正義感が強い・不公平が嫌い
ギフテッドの特徴として正義感が強いと書かれていることがよくありますが、私個人としては不公平が嫌いという表現のほうがしっくりくると思っています。
もう少し表現を変えると、不公平・不平等なことに気付きやすい。そして、どうしてそれを放置しているのかと気になる。
それが他人から見ると正義感が強いというように見えるのかなと推測します。
理不尽なことや矛盾したことが気になる
理不尽なことや矛盾したことが気になるというのも特徴として挙げられます。
これは後述する理解力の高さ(論理的思考力が高いという特徴)が関係しているのだと思います。
本人はただ気になることを解消・解決したいとい気持ちだと思うのですが、それを追求することにより人間関係が悪化するというケースも少なくない話だと思います。
ブラックジョークやユーモアの効いた言い回しが好き
ユーモアの効いた言い回しやブラックジョークなど。言葉遊びが好きな子が多いと言われています。
かくいう私も揶揄した表現やエスプリの効いた会話を楽しんでしまう傾向があります。
これは、感覚が合わない人には性格が悪いと捉えられてしまう可能性もあるので一部の心許せる友人に対してしか出さない部分でもあります。
数学やパズルが好き
数学やパズルなどの問題を解くことに楽しさを覚える子が多いとも言われています。
私自身も、数学とパズルやクイズとの違いを意識することなくずっと遊んでいたので、勉強をしていたという自覚もなく自然と数学が得意になっていました。
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ギフテッドの特徴(能力)
- IQが高い
- 集中力が高い
- 記憶力が高い
- 理解力が高い
- 想像力が高い
- 精神年齢が高い
- 学習能力が高い・習得が早い
- 他人の気持ちや感情を敏感に察する
- 運動神経が良い
- 音楽能力(リズム感や音程感など)が高い
- 空間認識や絵を描くのが得意
- 喋るのが得意・言葉を覚えるのが早い
IQが高い
IQの高さ、これが1番わかりやすいギフテッドの特徴でしょうか。
というよりギフテッドは何かというときに便宜的にIQの高さが使われることがある。と言うほうが正しい気がします。
ちなみに、ギフテッドとは相対的な概念であって、全世界共通の明確な定義はありません。
これからご紹介する特徴は高IQの特徴と言い換えることもできる内容になります。
集中力が高い
ギフテッドの子は平均的な子と比べ非常に高い集中力を持つと言われております。
集中力の高さゆえに何かに没頭してしまう子も多いと思います。
私自身も過集中の傾向が強く、気付いたら何時間も経ってしまっているという経験を良くしております。
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記憶力が高い
記憶力に関しても、平均的な子と比べると高いと言われております。
1度見たことは覚えられるという子も多く、幼少期は映像記憶という特徴を持っている子もしばしばいると言われております。
私自身も、小さい頃は映像記憶を持っておりました。
【関連記事】映像記憶とは?元保持者が身に付ける方法を考えます
理解力が高い
物事の理解が早いというのも特徴です。「一を聞いて十を知る」という言葉がありますが、それに近い感覚があると思います。
それゆえにギフテッドの子視点で考えると、一般的な説明や会話のテンポが冗長と感じてしまうことも多々あります。
論理的思考力が高いと言い換える事もできると思います。
想像力が高い
頭の中で想像をする力が高いので、空想の世界に入ったり、いろんな事に対してイメージをすることが多いです。
一見ぼーっとしているように見えるが、当人は頭の中でいろいろと考えを巡らしているということもよくあることだと思います。
学習能力が高い・習得が早い
理解力の高さに通ずると思いますが、物事を習得するまでの期間が短い傾向にあります。
反復練習の必要な回数が少ないと言い換えることもできるでしょう。
規則性や法則性を導くのが得意というのも影響していると思います。
実体験として説明すると、何かに挑戦するとき、一般的に試行回数が必要ということでも、1回目と2回目の差を知ることによって3回目にはだいたいクリアできてしまうというパターンが多いと思います。
他人の気持ちや感情を敏感に察する
これに関しては個人差が多いと思います。他人の気持を察し過ぎて気にしてしまうというタイプのギフテッドもいれば、逆に他人の気持ちを理解することがうまくできず悩んでしまうというタイプのギフテッドもいると思います。
運動神経が良い
運動神経の良さもよく言われていることですね。
私の考えとして、身体能力の高いというよりは、運動神経(自身の体をイメージ通り動かすセンス)が高い傾向にあると思います。
これも想像力の高さや、習得の早さというのが影響していることなのだと思います。
もちろん、身体能力の高さも生まれ持った才能という意味ではギフテッドの特徴として考えられるかもしれません。
ただ、多くのギフテッドに共通する特徴という意味では、運動神経が良いという特徴になるかなと思います。
【関連記事】ギフテッドの運動能力について当事者が考察
音楽能力(リズム感や音程感など)が高い
これもギフテッドの特徴としてあげられることが多いです。
高IQという特徴だけでなく、絶対音感や絶対テンポ感(一定のリズムで脳内カウントができる)といった能力を持っている人もギフテッドと呼ばれたりしております。
ちなみに、私は音楽(ピアノとバイオリン)を趣味として楽しんでいるのですが、絶対音感や絶対テンポ感は持っておりません。残念。
空間認識や絵を描くのが得意
これも高IQの人に多い特徴だと思いますが、空間認識能力が高い人は多いと思います。
それが数学や絵を描くのが得意ということに繋がるのでしょう。
私自身も空間認識能力は高い自覚があります。頭の中でモノを動かしたりするのは得意ですし、よくあるIQ検査のような問題もほぼほぼ解けるのはこの力が関係しているのだと思います。
また、私はRPGゲームのマップを見ているかのように自分の歩いている方角が感覚的にわかるのですが、それもこの空間認識能力が影響している気がします。
【関連記事】ギフテッドの絵とは?見ているものしか描けません
喋るのが得意・言葉を覚えるのが早い
理論的な文章の組み立てや会話が得意であったり、こどもであれば言葉の習得が早いというのもギフテッドの特徴としてあげられることが多いです。
ギフテッドの特徴(行動・気持ち)
- 授業がつまらないと感じる
- 全力を出すことに抵抗がある
- やる気が無くなる
- わざと悪い点数を取ったことがある
- 集中すると周りの声が聞こえなくなる
- 会話のテンポが噛み合わないことが多い
- 常に考え事をしている
- 想像上の友だちがいる
- 性自認に悩む
授業がつまらないと感じる
これはギフテッドあるあるだと思います。平均的な人より理解力が高い分どうしても一般的な学校の授業だと物足りない・つまらないと感じてしまう子が多いです。
【関連記事】ギフテッド当事者が語る授業の辛さ!私が無気力症候群になった理由
全力を出すことに抵抗がある
「全力を出すことに抵抗がある」というのもよくあるできごとだと思います。
周りの子と比べ習得が早いので、勝負事などで全力を出すと周りと大差が生まれてしまいます。そうなると本人も周りも楽しくないですよね。
その気まずさや、つまらなさから全力を出すことを避けてしまう子が多くいるのだと思います。
【関連記事】こどもの競争心を奪うものとは?要領が良すぎる子が危ない理由
やる気が無くなる
この「やる気が無くなる」も、「授業がつまらないと感じる」や「全力を出すことに抵抗がある」ということが大きく関係していると思います。
この状況の子を放置すると無気力症候群となってしまう子もいるので、お子さんに心当たりのある方はお気をつけください。
【関連記事】[無気力症候群]やる気ない人間が人生を楽しむようになったきっかけ
わざと悪い点数を取ったことがある
「わざと悪い点数を取ったことがある」というのも「全力を出すことに抵抗がある」ということに似ていますが、周りからの嫉妬を抑えるためにこういう行動を取るお子さんもいらっしゃいます。
ちなみに、私も中学生の頃にわざと得意な数学で50点を取ったことがあります。
集中すると周りの声が聞こえなくなる
これは過集中あるあるかもしれませんが、集中し過ぎて周りの声が聞こえなくなることがあります。
声をかけられても気が付かないので、無視をされたと周りに思われてしまうこともよくあると思います。
本人としては違うことに意識が飛んでいるだけで決して無視をしているわけではないというのをこの場を借りて本人の代わりにお伝えしておきます。
その集中力のせいか気付いたら時間がだいぶ経過しているということもよくある話だと思います。
【関連記事】過集中でも心配無用!当事者が過集中の対策や活かし方を解説
会話のテンポが噛み合わないことが多い
物事に対して理解をするスピードが平均より早いので、他者との会話のテンポが噛み合わないということがよくあると言われております。
特に他者への興味が少ないタイプのギフテッドの場合、あるいは他者に関しても自分基準で考えてしまう癖があるタイプの子に当てはまる現象だと思います。
常に考え事をしている
これもギフテッドあるあると言えるのではないでしょうか。
あらゆることに思考を巡らす癖があるという表現の仕方も適しているかなと思います。
起きている間は絶えず何かの考えが同時進行しているので、周りからしたら人の話を聞いていないだとか、ぼーっと止まっているように捉えられてしまうことがあると思います。
将棋好きに伝わるであろう例え方をすると、常にあらゆることに対して詰め将棋をしている感覚に近いかなと思います。
いろんなパターンを思考したり、脳内シミュレーションが絶えず行われているといった感覚でもあるかもしれません。
想像上の友だちがいる
これは私には経験がないのですが、幼少期にイマジナリーフレンドという”空想の友人”を作り上げてしまうお子さんがいらっしゃるらしいです。
これも想像力の高さが影響していると思われます。あとはストレスから身を守るための行動という説もあるみたいですね。
性自認に悩む
これも私自身は経験がないのですが、下記記事の中で触れられているように思春期のギフテッドには自身の性自認に対して悩んでしまうという人も多いらしいです。
あらゆることに興味が湧いたり思考を巡らせるという特徴がそういう思考にいきつく要因でもあると思います。
【関連記事】ギフテッドは中性的なのか。ギフテッド児の見分け方も当事者が考察
ギフテッドの特徴(外見・顔つき)
- 中性的である
- 外見が良い(?)
中性的である
ギフテッドの外見的特徴として「中性的」ということがよく言われております。
これは、「性自認に悩む」ということとも大きく関連があると思います。
自分の性に関して考えた結果、中性的な外見を好むようになったという人がいるということも考えられるのかなと思います。
私の感覚としては、中性的というより中立的という表現のほうがしっくりきます。
外見だけでなく、趣味嗜好的にも男性的・女性的ということへのこだわりや思い込みがないため、それにこだわりがある人達からすると中性的なように見えてしまう。といった感じかなと考えております。
【関連記事】ギフテッドは中性的なのか。ギフテッド児の見分け方も当事者が考察
外見が良い(?)
見た目の良さに関しては他のサイトで特徴として書かれていることがあるのですが、特に根拠というものは見当たらなかったです。
ただの筆者としての感想なのではないでしょうか。
私自身は外見が特別良いということはないですし、ギフテッドの人にそういう傾向が高いとも感じておりません。
あえて、理由を考えるのであれば、外見を磨くことの効果(メリット)も人並みには理解しているので外見を整えるという意識が平均より強くなるという程度のことではないでしょうか。
これに関しては正直あまり信憑性を感じておりません。個人的には気にしないでいい内容かなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ギフテッドの特徴についてまとめてみました。
各特徴はあくまでそういう傾向が高いということで、必ずしもギフテッドや高IQを保証するものではありません。
とはいえ、この記事であげた特徴の多くに心当たりがありましたら、ギフテッド(高IQ)の可能性が高いとは思います。
もし気になる方はIQ検査を受けてみるのも良いかなと思います。
ただの興味本位での検査となると自費(保険適用外)になってしまいますが、IQが関係しているかもしれない悩みを持っている人はそういった悩み対応をしている医療機関などを通して検査をすれば保険適用されるケースもありますので、気になる方はお調べください。
また、お子さんがギフテッドかどうか気になっているお父さんお母さんにお伝えしたいことがあります。
それは育児・子育てに関してお子さんとの向き合い方にギフテッドかどうかは関係ないということです。
ギフテッドだからこうしないといけない、ギフテッドじゃないからこれはしなくてもいい。ということはありません。
どんなお子さんにも生まれ持った素晴らしい才能というものがあります。
その才能が枯らされることのない環境を用意して接してあげることが、どんなタイプのこどもに対しても親がしてあげられることだとも思います。
その辺の話に関してはこちらの記事【赤ちゃんは皆ギフテッド!才能を枯らさない育て方】で詳しくお話しておりますので、お父さんお母さんはぜひご覧いただければと思います。