この記事では、小さなお子さんのために「はじめての図鑑」をプレゼントしてあげたいと考えている方に知っておいてほしい考え方をお伝えししております。 実際に筆者が息子に読み聞かせている図鑑もご紹介しておりますのでご参考にしていただければと思います。
小さなお子さんに「はじめてずかん」や「こどもずかん」のような、こども向けの図鑑を買ってあげたいと思うお父さんお母さんはいらっしゃいますよね。
あるいは、出産祝いなどで図鑑を買ってあげようと考えているお祖父ちゃんお祖母ちゃん。ご友人、同僚の方などもいらっしゃるかもしれません。
そんなときにオススメなのが似ている図鑑を複数買ってあげることです。
「え、なんでわざわざ似ているのを買うの?」「どうせ買うなら違う種類のものをたくさん買ってあげたほうがいいでしょ」と思った方、そんな方にぜひこの記事を読んでいただきたいです。
目次
こどもに図鑑を1つだけ与えるということは
そもそも、はじめての図鑑をプレゼントしてあげる目的はなんでしょう。
お子さんにいろんな物を知ってほしいという思いからですよね。
では、こども(乳幼児)はどうやって物を知っていくのでしょうか。
1つ例題をあげてみましょう。
ギフタ語(架空の言語)で ● を 「ギフ」と言います。 そう教えられたとします。
その時点で「ギフ」とは何のことでしょうか? と問われても、これだけだとわからないですよね。
「丸のことをギフと言うのか」「黄色のことをギフと言うのか」「あるいは黄色で丸いものをギフと言うのか」わからないと思います。
では、● と★を 「ギフ」と言うよ。と教えられたらどうでしょう。
「なるほど、黄色のことをギフと言うのか」とわかりますよね。
図鑑に限った話ではないですが、こどもに1つの情報だけを与えるということは、
● を 「ギフ」と言うんだよ。と伝えて終わらしてしまうようなものです。
こどもには複数の情報を与えてあげることが大事
大人でしたら、文脈や行間を読むことで予測できることもあります。しかしそれは経験値があるからできることです。
小さなお子さんには経験値がないので予測ができません。だからこそ複数の情報(経験値)を与えてあげることが重要なのです。
● と★と■は「きいろ」、●と●と●は「まる」だよと教えてあげることによって、共通点を見出し、理解できるようになっていきます。
図鑑も同じです。例えば動物図鑑1つだけだと、同じ動物の共通点が見つけられないですよね。
しかし図鑑が違えば同じ動物の写真でも写り方が違います。正面の写真もあれば横や斜めからのショットもあるでしょう。
それらを見比べて、お父さんお母さんが「これはお馬さんだよ」「これとこれは一緒だね」と教えてあげることによってこどもの理解が進みます。
日常生活でも使える考え方
この考え方は日常生活においても使えます。
例えば数字の概念を教えてあげたいというとき、ただ単純に「1,2,3,4,5,6,7.8.9.10」のような数字の書いてある表を見せて「いち、にー、さん、しー…」と教えてあげるのは非常にもったいないです。
実際に、身の回りにある似ているものを集めて並べ、それを指差ししながら数えてあげましょう。
そうすることによって、「モノを数えるという考え」「モノを数えるときの言葉」といったことなどが学べます。
似たものをいくつもグループ分けして数えることによって「このモノたちは同じ種類なんだ」ということを学べることもあるでしょう。
こどもは人工知能・AIより高い能力を持っている
こどもは共通点を探し見つけるという才能を持っています。その能力は人工知能・AIよりも高いです。
AIが共通点を学ぶには最低でも数百枚は画像が必要ですが、こどもは数枚からでも共通点を見出し理解することが可能なのです。
図鑑を1種類しか渡してあげないというのは、そんな素晴らしい才能を持っているこどもに学習データ(人工知能用語でAIがモノを学ぶために必要なデータ)を1枚しか用意しないというのと同じです。
図鑑を1種類だけプレゼントするということが、いかにもったいないことか、おわかりいただけたでしょうか。
人工知能やAIの開発に興味のある方はKaggleというサイトで学ぶのがオススメです。 Kaggleについてはこちらの記事【Kaggle初コンペでソロ金&賞金獲得!権利剥奪〜復活までの軌跡】をご覧ください。
具体的に何をプレゼントしてあげたら良いのか。
実際にわたくしギフ太が自分のこどもに読み聞かせている図鑑をご紹介します。
上の図鑑を3つ用意するだけでも、動物や野菜、乗り物など同じモノの画像がいくつもあるのでたくさんのモノを比較して学べます。
わたしは上記3つをこどもが1歳になる前から一緒に見たり読んだりしてあげています。
その効果か、もうすぐ2歳になる上の子はすでにメジャーな動物や食べ物に加え、オカピやアルパカ、アボカドやランブータンなど大人からしたら少しマイナーと感じるようなものまで認識しております。
もちろん動物や食べ物だけでなく、バイオリンやフルート、獅子舞やジャック・オー・ランタンなど図鑑に載っているものは大人が感じる知名度の高さ低さに関係なく覚えております。
実際に同年代の子と比べたことはないので、息子の語彙力が周りと比べ高いのかどうかはわからないですが、少なくとも私の中の幼児のイメージよりは遥かに多くのモノを理解しております。
当然ですが、ここでご紹介したような幅広くいろいろなモノが載っている図鑑ではなく、お子さんが好きなジャンル(動物や乗り物など)に特化した図鑑でも良いと思います。
その場合も同じ種類の図鑑を探して複数買ってあげれば、1つだけ図鑑をあげるよりも深く理解することができるでしょう。
まとめ
こどもには共通点を探し出し、知らないものを理解するという才能があります。
その才能は、人工知能・AIを超えるほど強力なものです。
その素晴らしい才能を活かすためにも、小さなお子さんに図鑑をプレゼントするのであれば、同じ種類の(同じモノが載っている)図鑑を複数プレゼントしましょう。
そうすることで、お子さんが自ら共通点を見つけ、1つだけの情報からでは学べないことまで正しく理解ができるようなります。