感覚過敏の辛さと対策について当事者がお伝えします


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ギフ太

(2E型ギフテッド・ITエンジニア)

ギフテッド当事者の体験談や考え方を発信しております。
ピアノと育児を楽しむ2児の父です。

こんにちは。ギフ太です。
「何より大事なのは、人生を楽しむこと」


この記事では感覚過敏について当事者が感じる辛さや対策についてお話をします。

感覚過敏とはどういう感じか知りたい方、お子さんが感覚過敏かもしれないというお父さんお母さんの参考になれたら嬉しいです。

感覚過敏というものをご存知でしょうか?

感覚過敏とは?

感覚がとても敏感で、生活に大きな不便があることを「感覚過敏」と言います。例えば、聴覚過敏で特定の音がものすごく苦手、触覚過敏で特定の肌触りの服は絶対に着れない、視覚過敏で明るい屋外をとてもまぶしくかんじるなど。

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上記説明のように五感(触覚、聴覚、視覚、嗅覚、味覚)が生活に支障がでる程度に敏感な状態を指します。

私もこの感覚過敏に該当するので、この記事では当事者の立場で感覚過敏の症状や辛さ、その対策などについて書いていきたいと思います。

この感覚過敏、絶対ではないですが発達障害(自閉症スペクトラム障害)の人に見られることが多い特徴であるとのことです。ギフテッドの人にも見られることがあるらしく、それゆえに誤診の要因になることもあるらしいですね。

ギフテッドって何?という方はこちらの記事【ギフテッドとは】をご参考ください。

私の具体的な症状

では、具体的な症状について五感別に紹介していきたいと思います。あくまで私の場合であって全ての感覚過敏の方に当てはまるわけではありませんが、1ケースとしてご参考にしていただけると嬉しいです。

触覚について

私の場合、触覚が五感の中で一番過敏度合いが低いかもしれません。

生活に支障というほどではないですが、敏感肌ではあると思います。

セーターのチクチクが嫌な人は多いと思いますが、あの感覚が鋭いといった感じですね。

肌着は縫い目が気になるのでわざと表裏反対にして着たりしています。大人になってから母にその話をしたら、母も同じことをしていたので親譲りなのかもしれません。

マスクでの肌荒れもありますね。コロナ禍になってからマスクを付けないといけないことが増えましたが、肌荒れが辛いのでマスクを付けなくて良い場所では極力付けないようにして過ごしております。

あとは指先が敏感なため、熱いものを持つのが苦手というのもあります。

茶道をしていると、お点前というお茶を点てる流れの中で、男性は素手でお湯が湧いたお釜の蓋を持つという必要があります。

一応お釜の蓋には持ち手というのが付いているので、私以外の先生や生徒さんは持てているのですが、私はそれが正座するより何より辛いです。

他に挙げるとすると不意に人から触られると、たとえ家族であってもゾワっとして反射的に跳ね除けてしまう時があるといったところですね。

敏感肌の対策は肌に優しい素材を選ぶということでしょう。化繊のものは痒くなるので、なるべく天然素材でできた洋服を着るようにしています。

聴覚について

聴覚に関しては、モスキート音やネズミ避けの装置の音が聞こえることですね。

私も妻もこれが聞こえるのですが、2人の中では「チキチキ」と言っております。

表現するのが難しいのですが、音というより耳の中で静電気がバチっとなるような、なかなか不快な感覚です。

デパートやビル、地下道の出入り口などに設置してあることが多いのですが、そこを通るのが非常に苦痛なので避けられるのであれば遠回りをしてでも別の道を歩きます。

東京駅周辺や銀座周辺は特に装置の設置が多いのか、いたるところで「チキチキ」が鳴っていて歩くのが大変です。

この「チキチキ」、聞こえる人は一定層いるみたいで、人によっては気持ち悪くて吐いてしまう人もいるらしいですね。

有志の方達がマップにまとめたサイト【都内超音波装置スポット報告マップ】があるのですが、自分の知っている危険箇所がたくさん載っていました。

もし同じような症状をお持ちの方でこのマップを知らない方はぜひご覧ください。

イヤホンやヘッドホンでは防ぐことができないので、対策としてはとにかく避けるのが一番だと思います。

視覚について

感覚過敏の症状で視覚に関しての説明を見ると、眩しさを強く感じるという症状をよく見ます。私も多少はその感覚もあるのですが、眩しさに関しては生活に支障が出るほどではありません。

私が一番気になる視覚の症状は、フリッカー現象です。

フリッカー現象とは、蛍光灯やLED電球のチラつきのことですね。これを聞くと切れかけの蛍光灯がチカチカするのをイメージする方が多いと思うのですが、少し違いまして、私は普通に点灯している状態でも場合によっては不快感があるのです。

元々フリッカーの知識がないときから、なんとなくこの部屋の電気が嫌だな、こっちの部屋は全然気にならないなという感覚がありました。

ある時、こちらのサイト【LED電球のフリッカー(ちらつき)測定と考察】でフリッカーという現象を知ったので試しに家のシーリングライト(天井の電気)を調べてみました。

すると、自分がなんとなく不快に感じている部屋でフリッカー現象が起きていて、快適な部屋ではフリッカー現象が起きていなかったのです。

ちなみに調べ方は簡単で、スマホのカメラ越しに電球を見るだけです。
ポイントとしては近くに寄って見てみるということですね。
 5cm-10cmくらいでしょうか、ある程度近くによってスマホを見るとフリッカーが発生している場合画面がチカチカとなります。

いろいろ試した中で特に酷かったのがフィラメントLED電球ですね。フィラメントLED電球が良くないというわけではないのでしょうが、自分が購入したものがネットでお買い得だった中国製の電球でして、とても不快感か大きかったですね。

対策としてはフリッカーフリーという、フリッカー対策をしっかりとされている電球を買うということですね。

上で紹介したサイトでフリッカーフリーの電球を販売していたので試しに購入したところ不快感が全くなくなり今現在でも愛用をしております。安いものと比べると倍以上の価格なのですが、買って後悔はありませんでした。

犬や猫、小さな子どもはフリッカーを感じやすいといった話も聞いたことがあるので、小さなお子さんやペットを買われている方は一度家の電球をチェックしてみるのも良いかもしれませんね。

嗅覚について

嗅覚については化学的な匂いにとても反応します。化学物質過敏症というものも該当しているのか、天然の香料(アロマオイルなど)は基本的に問題ないのですが、タバコや香水、洗剤・柔軟剤の匂いにはとても敏感で嗅いでいると頭が痛くなります。

電車など場所で強い匂いを発している人が同じ車両にいたら、車両を変える程度には不快です。

たとえマスクをしていても匂いは入ってくるので、対策としては自分が使うものに関しては無香料のものを選ぶ、周りの匂いは避けられるときは避けるといったことくらいでしょうか。

味覚について

こちらも嗅覚と同じく化学物質過敏症に反応しているのか、香料や保存料、化学調味料など化学的な味に反応します。

アレルギー症状が出るほどではないのですが、食べると舌に残る(食後に歯磨きや舌を磨きたくなる)、不味く感じてしまうといった感じです。

対策としては、なるべく無添加のものを選ぶということですね。

必ずしも無添加 = 美味しいものということでもないのですが、とりあえず不快な食べ物を避けることには効果的です。

この記事で伝えたいこと

この記事で、「私は感覚過敏なの、辛いのかわいそうでしょ?同情して」ということを伝えたい訳ではありません。

私自身はもう長いこと感覚過敏として生きているのもあり、自分なりの対策法を確立していますので、現在は辛いと思って生きておりません。

ただ、世の中には、辛いと思いながらも生きている方や、無自覚に苦しんでいるお子さんもいると思うので、そういう方々が楽になる手助けになればと思い書いてみました。

特に小さなお子さんをお持ちのお父さんお母さんに覚えておいてほしいのですが、お子さんが何かを嫌がっているとき、大人の感覚だとわからなかったり気にし過ぎだよと思うこともあると思いますが、可能性の一つとしてお子さんが感覚過敏ということもあるかもしれません。

実際に私の息子も、日を浴びるとすぐに眩しいと言ってきたり、お風呂でシャワーを当てると大人の感覚だと温かい程度の温度でもすぐに熱いと言ってきます。

まだ1歳なので語彙力が追いついていないという可能性も考えられますが、本当に眩しい、熱いという可能性もあるということは忘れずに接してあげようと心がけております。

感覚過敏だけに限る話ではないですが、小さなお子さんを相手にするときは、自分が理解できないからといってイヤイヤ期だなと終わらせずに、お子さんの気持ちに寄り添って考えてあげることを忘れずに接してあげたいですね。

もしお子さんがイヤイヤ期だと感じている場合はこちらの記事【イヤイヤ期とは?こどものための対応方法について】も参考にしていただければと思います。


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