この記事では過集中の対策や活かし方について当事者の目線で書いております。 過集中でお悩みの方や、お子さんに過集中の傾向があり悩んでいるお父さんお母さんはぜひご覧ください。
過集中という言葉を聞いたことがありますか?
文字通り、過度に集中をしている状態を指していて、多動症(ADHD)や自閉スペクトラム症(ASD)の人に多く見られる症状とも言われております。
私もこの過集中という特徴を持っているので、この記事では過集中について当事者として話せることを書いていきたいと思います。
目次
過集中とは
まず過集中が何かについての基礎知識を求めている方はこちらの専門家が監修している記事を参考にされるのが良いと思います。
丸投げごめんなさい。しかし自分が説明するより良いと思うものは素直に認めプロにお任せしましょう。適材適所です。
その代わり専門家や研究者では書けない、当事者の話や体験談についてをここでは書いていきたいと思います。
お子さんが過集中の傾向を持っていて悩んでいるお父さんお母さん、ご自身が過集中と上手く向き合えず困っている大人の方の参考になれたら嬉しいです。
私の症状
まずは、わたくしギフ太の症状についてご紹介していきたいと思います。
上記サイトからの引用ですが、過集中の例として下記のようなものがあるみたいです。
- 集中しすぎて飲食を忘れてしまう
- 集中しすぎて夜更かししてしまう
- 過集中の状態が途切れた後、反動で無気力な状態になる
- 他の作業に手がつかなくなってしまう
- 集中し過ぎて時が経つのを忘れてしまう
- 仕上げた仕事が細かすぎて他の人が使えないものになる
- 話しかけられたことに気づかないことがある など
私もだいたいのことに心当たりがありますが、この中でも私が強く当てはまるものは
- 集中しすぎて夜更かししてしまう
- 集中し過ぎて時が経つのを忘れてしまう
- 話しかけられたことに気づかないことがある
この3つですね。
どれも結局は集中し過ぎることによって起きてしまう現象だと思います。
一度深く集中すると、気付いたら2,3時間過ぎているというのは当たり前です。体感時間が狂っているという捉え方もできるかもしれないですが、体感としては1時間が10分程に感じます。
夜中の静かな時間だと誰にも邪魔されないので、気付いたら朝になっているということは数え切れないほど経験しております。
そして、この状態になっていると、声をかけられても気付けません。今までに何度妻のかけ声を無視したことでしょうか。
この過集中ですが、メリット・デメリットの両方があると感じていますので、それについても書いていきます。
当事者の感じるメリット
メリットは想像しやすいですよね。深く集中ができるということは高いパフォーマンスを短い時間で発揮することができるということです。
しかも、過集中することによって結果として長時間集中することになるので、成果も出しやすいです。
私が数学である程度の成績を残すことができたのもこの過集中状態で楽しくハマっていたことが影響しているかもしれません。そのときの話はこちら→【勉強せずに数学で全国模試1位!こどもが得意なその方法とは】
さらに、過集中すると周りの環境が気にならなくなる(気になれなくなる)のでどんなに騒がしい環境でも関係なく作業ができます。
また、その影響で身についたのかは断言できませんが、過集中状態への切り替えは自由にできないものの、意図的に周囲の雑音を自分の頭の中から消す(気にならないようにする)ことは得意です。
ノイズキャンセリング機能の付いたヘッドホンを試したことがあるでしょうか?あれに近い状態を意図的に起こせるといった感じです。
当事者の感じるデメリット
では次にデメリットについてです。
過集中の状態になることによって、周りからの声に気づけません。話しかけられていることに気付けないので、他者からのかけ声を無視してしまうということが発生してしまいます。
また、時間感覚がなくなるので、それが様々な問題の引き金になってしまうことがあります。下記に一例を挙げてみます。
- スケジュールに遅刻してしまう。
- 食事を忘れてしまう
- 夜更しをしてしまう
あとは、限界まで集中することによって、集中が切れたら電池が切れた玩具のようにエネルギー切れを起こしてしまうこともあります。
過集中への対策方法
この過集中ですが、私はこどもの頃から付き合っていて、自分なりの対策方法というのを確立しておりますので、それをご紹介いたしますね。
ケースごとに解説していきましょう。
周りの声に気付けないことへの対策
まず、周りの声に気付けないことへの対策について。
対策したい相手が親しい間柄の人でしたら、この症状について説明をしておくのが重要です。説明をしておけば相手の方が無視されたと思われることもなくなります。
そのうえで、もし可能なら気付かせ方をお伝えして、気付いて欲しいときはそのように対処してもらうのが確実です。
気付かせ方は簡単で、直接当人の視界に入る。それでも気付かない場合は肩などに触れてあげることですね。
さすがに、そこまでされたらどなたでも気付くとは思います。
ただ、この方法、初対面の方や関係の浅い人だと難しいですよね。
他者に負担をかけたくない、自分だけで解決したいという方もいるでしょう。
そういった場合、イヤホンやヘッドホンを耳にかけておくという対策もあります。
これをしていることによってたとえ話かけられて無視をしてしまっていても音楽か何かを聞いているからということでまだ悪印象は防げます。と言っても職場や状況によってはイヤホンやヘッドホン自体が悪印象となる場合もあると思うので、万能な方法ではありませんよね。
正直言って、過集中となった状態で自力で気付くというのは難しいです。と言いますか気付けるような集中状態を過集中とは呼ばないのではといった考えもあります。
開き直りみたいで申し訳ないのですが、気付けないのものは頑張っても気付けません。
なので、どうしても気付けなくなるのが困るというときは、まず過集中状態へ入らないよう努力しましょう。
こどもの内は難しいかもしれませんが、ある程度成長してくると自分がどういうときに過集中状態となるかが経験値としてわかってくると思います。
そこで、過集中をしてしまうとまずい場合はそういった行動を取らないようにするのが一番の対策だと思います。
時間を忘れてしまうことへの対策
次に、時間を忘れてしまうことへの対策ですね。
これに関しては、特別な方法はありません。単純ですがアラームが一番です。
音だけだと気付けないことが多いと思うので、バイブの設定を忘れずにしましょう。
こどもに過集中の傾向があるというお父さんお母さんへ
ここへ来ていただいたお父さんお母さんの中にはお子さんの過集中状態に何かしらの不安があって調べてきたという方がいらっしゃるかもしれないですね。
まずお父さんお母さんにお伝えしたいことは、この過集中は一度なってしまうと当人の意思で抑えるのが非常に難しいということを理解していただきたいです。
特に、過集中する前でしたらまだそうならないように気を付けることはできるかもしれないですが、一度あのモードに入ってしまったら本人の意志で解除することは相当難しいと思います。少なくとも私にはできません。
過集中の状態に入ったことによって周りからの話かけに気付かなかったり、時間を忘れてしまうことを叱らないでいただきたいです。
過集中に限らず、自分の個性を抑えて苦手なことや難しいことへ無理に合わせようとすると辛くなっていまいます。
過集中になれるということは、環境によってはとてもプラスの影響を及ぼします。
何かで大成する方の中にはこの過集中という特性を持っている人も少なくないと思います。
無理に、お子さんの個性を矯正しようとせず、それを活かす方法について意識を向けてあげてください。
過集中の活かし方
最後に、過集中の活かし方についてのお話です。
前述しましたが、過集中にはメリットもあります。
どうせならその特徴を活かせる方法も知りたいですよね。
当然ですが、この過集中は何かを学ぶのに向いております。限られた時間の中で物事を効率よく学ぶことができます。
あなたが学生なら1人で勉強や何かの練習をする機会も多いと思いますので、そこまで気をつけなくても高いパフォーマンスが出せるかなと思います。
しかし、社会人の場合、仕事によっては1人で済ませることも長時間集中してしまうこともできないことが多いと思います。そういう環境に身を置いてしまうと、とても面倒な特徴となってしまうこともあるでしょう。
だからと言って自分の意志でそれを抑えるのが難しいというのは当人が一番理解していると思います。それを無理矢理どうにかしようとすると辛くなります。
無理に自分を変えようとするのではなく、環境を変えましょう。
環境を変えるのは大変だと思いますが、本来の自分を抑え込むよりは環境を変えるほうが長期的に見たら負担が少ないです。
例えば私は、エンジニアとして自宅で時間にも縛られず働いているので、過集中になってもそこまで問題は発生しません。
しかも集中時のパフォーマンスは周りと比較すると高いため、一般的な方より効率よく働くことができております。
このように自分なりの過集中が活かせる環境というものを考え、それを実現するために行動するのがオススメです。
そうすることにより人生から辛いことが減り楽しいことが増えます。
せっかくの能力です。上手に使って、ぜひ楽しい人生を送りましょう。