「はじめてであう すうがくの絵本」はギフ太(ギフテッド当事者)が幼少期に愛読していた絵本です。
ギフテッドって何?という方はこちらの記事【ギフテッドとは】をご参考ください。
目次
「はじめてであう すうがくの絵本」とは
基本情報
「はじめてであう すうがくの絵本」は、1982年に出版された、安野 光雅 氏 作の絵本で、全3作のシリーズとなっております。
筆者も所有しているのですが、勝手に中身を公開してしまうと著作権の問題もあると思いますので出版社のサイトに乗っている画像を引用しておきます。
絵本と言っても物語形式の絵本ではなく、可愛らしい絵と語りかけ形式の文章や問いかけなどによって読み手が深く考えさせられるような内容になっております。
3冊とも104ページの構成になっており、巻末には10ページほどの大人向け解説も載っております。
本文(大人向け解説以外)はひらがなのみ(数字にはふりがな付き)で書かれていますので、ひらがなが読めるお子さんであればひとりで読むことも可能です。
ギフ太(幼少期)の愛読書
わたくしギフ太も幼少期に愛用しており、あまりの良さから「将来自分のこどもができたらあげよう」と大事に持ち続けていました。実際のものがこちら↓です。
実際に2児の父になった今、自分が当時使っていたものをこどもと一緒に読んでおります。
こちらの記事【IQを上げる具体的な方法24選!体験談を交えてお伝えします】でも軽くご紹介しているのですが、本当にオススメの絵本なので本記事でもその良さを力説していきたいと思います。
「はじめてであう すうがくの絵本」がオススメな理由
「はじめてであうすうがくの絵本」を私がおすすめする理由は大きく分けると以下の3つです。
- 好奇心が育まれる
- 数学のセンスが磨かれる
- IQが高まる
好奇心が育まれる
この絵本はこどもに答えを教える本ではありません。
答えを考えさせ、答えを考える楽しさを教えてあげる絵本です。
好奇心は人が成長するにおいて1番と言っても過言ではないほど重要なものです。
その好奇心を育んでくれるだけで買う価値があると私は思います。
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数学のセンスが磨かれる
絵本のタイトルにもありますが、これは「さんすう(算数)」ではなく「すうがく(数学)」の絵本です。
算数と数学の違いを私の言葉で表現すると、「算数とは計算を学ぶもの。数学とは数字を使った論理的な思考を学ぶもの」です。
料理で例えるなら、包丁やフライパンの使い方を学ぶのが算数で、料理を学ぶのが数学と言えます。
いくら包丁さばきが上手だからといって美味しい料理が作れるわけではないですよね。
包丁を使わずとも頭を使えばお子さんでも料理を楽しむこと、挑戦することはできます。
味覚のセンスを小さい頃から磨くことだってできます。
数学も同じで、小さいうちに複雑な計算はできなくても数学のセンスを身につけることは可能です。
私は小さい頃から数学が非常に好きで得意でもあったのですが、勉強をしたという自覚はありません。
それでも、数学が得意になった理由はこの絵本が非常に大きく関係しております。
現在ITエンジニアとして苦なく働けているのもこの絵本を愛読していたのが影響していると思っております。
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IQが高まる
「好奇心が育まれる」「数学のセンスが磨かれる」と強く関係しておりますが、この絵本はIQを上げる効果もあると感じております。
何かデータがあるわけではなく、ただの当事者(高IQ者)としての感覚ですが、自分のIQが高くなった理由の3割くらいはこの絵本を何百回と繰り返し読んでいたことが影響しているだろうなと思っています。
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「はじめてであう すうがくの絵本 1」で養われる力
絵本の巻末にも大人向けに解説があるのですが、実際に手に取らないとわからないですし、読んだとしても少し説明が難しいと感じる方もいらっしゃると思います。
そこで、私なりに感じるこの絵本で養われる力について簡単にご紹介してみたいと思います。
第1巻は、同じ絵の中からひとつだけ違う絵を見つける《なかまはずれ》、2つ以上のものがくっついたものを考える《ふしぎなのり》、整列されているものの順を導く《じゅんばん》、垂直にして比較、またそれを計測する《せいくらべ》の4つの数学の知識を学びます。
はじめてであう すうがくの絵本1|福音館書店
違いや共通点を見つける力
《なかまはずれ》という項目では、違いや共通点を見つける力が養われます。
想像力と空間認識力(脳内図形の回転力)
《ふしぎなのり》という項目では、想像力と空間認識力(脳内図形の回転力)が養われます。
数える力と左右の認識
《じゅんばん》という項目では、数える力と左右の認識力が養われます。
数や量の感覚と比べる力
《せいくらべ》という項目では、数や量の感覚と比べる力が養われます。
「はじめてであう すうがくの絵本 2」で養われる力
第2巻は、ある機械に入れたものが変化して出てくる《ふしぎなきかい》、同じようなつくりのものを比較する《くらべてかんがえる》、遠近法の見方姿を利用してものを見る《てんてん…》、数えるものをだんごに見立てて簡単にする《かずのだんご》、数えることができない液体の数え方を考える《みずをかぞえる》の5つの数学の知識を学びます。
はじめてであう すうがくの絵本2|福音館書店
パターン認識力と想像力
《ふしぎなきかい》という項目では、パターン認識力と想像力が養われます。
注意力と比較力
《くらべてかんがえる》という項目では、注意力と比較力が養われます。
分析力と描画力
《てんてん…》という項目では、分析力と描画力が養われます。
私が見たままの物を描けるのはここで養われまた力が関係していたのかもと絵本を見返していて思いました。ちなみに、私の描いた絵はこちらの記事【ギフテッドの絵とは?見ているものしか描けません】でご紹介しております。気になる方はご覧ください。
パターン認識力と数の概念
《かずのだんご》という項目では、パターン認識力と数の概念が養われます。
量の概念と発想の転換力
《みずをかぞえる》という項目では、量の概念と発想の転換力が養われます。
「はじめてであう すうがくの絵本 3」で養われる力
第3巻は、ぬり方次第で横や縦へと自由自在に伸びる方法がわかる《まほうのくすり》、いろんな三角を重ね合わせて立体をつくる《きれいなさんかく》、複雑な迷路のような道の進み方をひも解く《まよいみち》、同じ要素をもつ左右は、反対なうえにちがう存在だということがわかる《ひだりとみぎ》の4つの数学の知識を学びます。
はじめてであう すうがくの絵本3|福音館書店
空間認識能力(位置関係の把握)と変換力
《まほうのくすり》という項目では、空間認識能力(位置関係の把握)と変換力が養われます。
図形の展開力と繰り返しの認識力
《きれいなさんかく》という項目では、図形の展開力と繰り返しの認識力が養われます。
先読み力(数手先を読む力)
《まよいみち》という項目では、先読み力(数手先を読む力)が養われます。
方向感覚と空間認識能力(脳内視点の回転力)
《ひだりとみぎ》という項目では、方向感覚と空間認識能力(脳内視点の回転力)が養われます。
「はじめてであう すうがくの絵本」のオススメ使用法&注意点
「はじめてであう すうがくの絵本」で養われる力というのをご紹介しましたが、ただ絵本を買い与えただけでは満足な効果を感じられないかもしれません。
そこで、この絵本の効果を最大限得られるためのポイントについてもご紹介しておきます。
ぜひ、こちらの内容を覚えて実践していただければと思います。
対象年齢は気にしない
まず、この絵本の対象年齢はに関して出版社では下記のように紹介してあります。
出典:出版社「福音館書店」より
- 読んであげるなら4才から
- 自分で読むなら小学低学年から
しかし、私としてはここにこだわる必要はないと考えております。
私の言葉で置き換えるのであれば、
- 読んであげるなら、紙を破ったり食べないようになったら
- 自分で読むなら、ひらがなを読めるようになったら
で問題ないと思います。
赤ちゃん用の絵本みたいに頑丈な絵本ではなく普通の紙でできている絵本なので、破ったり食べたりしてしまうお子さんだと危ないと思いますが、そこさえクリアできている子なら1,2歳からでも大丈夫です。
その代わり、下記注意点もしっかりおさえてください。
無理に読み聞かせない
他の絵本にも当てはまることですが、たとえ評判が良いからと言って本人が乗り気でないのに読み聞かせないであげてください。
どんなに良い本でも、本人の気持ちが乗っていなければ効果はありません。
いやいやする勉強が身につかないのは多くの方が経験していることでしょう。
それは何歳でも同じです。むしろ小さい子であればあるほどその傾向は強いです。
今は興味が持てなくても、明日興味を持つかもしれません。
こどもは毎日成長しています。無理に読み聞かせず本人が興味を持つまで温かく見守ってあげましょう。
好きなとこだけ読むのも全然あり
無理に順番通りに読む必要も、全部を必ず読む必要もありません。
お子さんが興味を持ったページだけでも、なんなら違う読み方(ただの絵本として絵を見るだけ)でも問題ありません。
お子さんの読みたがるページ(興味を持つページ)も成長するによって必ず変わってきます。
そのこどもの成長を最前列で見れるというのが親の特権と言っても良いのではないでしょうか。
親が楽しむ様子を見せる
そうはいっても早く読んで欲しい、興味を持って欲しいというのであれば、親が楽しそうに読むことが効果的です。
こどもは親が楽しそうにしていることに興味を持ちます。そしてこの絵本は大人が読んでも学べる(気付きのある)絵本です。
お子さんに読み聞かせる前にお父さんお母さんがお子さんの前で読むという姿を見せてあげることも良いと思います。
答えをすぐに教えない
もしお子さんが興味を持って読み聞かせに入ったとき、もしかしたらお子さんから答えを求められる時があるかもしれません。
そのとき、動物の名前のようなただの知識であれば教えてあげてもは問題ありません。
しかし、考えるようなことの場合はすぐに答えを教えないように意識してあげてください。
一緒に考えてあげる
「答えをすぐに教えないのはわかったけどそれでどうすればいい?」と思った方は、お子さんと一緒に考えてあげましょう。「これはこうかな?」「それともこうかな?」「あなたはどう思う?」とお子さんが自分から考えられるように導いてあげましょう。
考えが必要な問いの答えを教えるというのは、お子さんの好奇心を奪ってしまうことに繋がります。
この絵本を読むことに限らず、お子さんと接するときには気をつけてあげてください。
この辺のお話はこちらの記事【赤ちゃんは皆ギフテッド!才能を枯らさない育て方】でも触れておりますので、興味のある方はぜひご覧ください。
何回でも読み返しに付き合ってあげる
これも非常に大事なことなのですが、お子さんが求めてくるのであれば何度でも付き合ってあげてください。
大人から見たら「何回か読めばもう十分でしょ」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
この絵本は内容的に、2,3歳でも理解できるであろう内容もあれば、5,6歳過ぎてからでないと難しいかなと思うような内容もあります。
それは読むタイミングによって理解できることや気付けることが違うということでもあります。
それに、こどもは新たな発見を見つける才能を生まれ持っています。
私は、誇張なく100回以上は確実に読んでいます。
もちろん、その多くはひとり読みの記憶なので、実際に100回以上も両親に読んでもらっていたかはわかりません。
しかし、気持ちとしてはそれくらい付き合ってあげる。何度お子さんが繰り返し読んでいたとしても止めないで見守ってあげる。という意識を親が持つことが大切だと思います。
最後に
この「はじめてであう すうがくの絵本」は本当ににオススメで私自身も幼少期に愛読しており、2児の父になった今は自分のこどもにも読み聞かせてあげている絵本です。
私のIQが高くなった要因でもあると実感している本なので、ぜひ皆さんにご紹介したいと思い書いてみました。
とりあえず1巻だけ試しに買ってみようかなというのも否定はしませんが、個人的にはぜひ3巻ともご購入していただきたいですね。
この絵本は「1+1+1=3」になる絵本ではなく「1+1+1=5」くらいになる絵本です。
1冊だけ購入するのと、3冊全て購入するのでは、私の肌感だと5倍くらいの差があります。
ご予算が許す方はぜひ3冊のご購入をオススメいたします。
興味は持ったけどまだ買うほどではない、他の方の口コミや感想も知りたいという方はこちらからたくさんの方の購入レビューが見れますのでぜひご覧ください。
下記に購入ページのリンクも貼っておきますので、気になった方はどうぞご利用ください。