2E型ギフテッドについて知りたい方に向けて、ギフテッドの2Eの定義や当事者の話をご紹介しております。
ギフテッドの2Eという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この記事では、2Eという言葉を初めて聞いたという方や、聞いたことはあるがもう少し詳しく知りたいという方向けに、2Eとは何かについてご説明いたします
筆者自身が2Eに該当するということもあり、当事者としての考えなどもご紹介できればと思います。
その前に、ギフテッドとは何かについて知りたい方はこちらの記事【ギフテッドとは】をご覧ください。
目次
ギフテッドの2Eとは
ギフテッドの2Eとは、ギフテッドを「英才型」と「2E型」の2つにタイプ分けした内の1つです。
2Eとは「twice-exceptional」(二重に特別)という意味であり、ギフテッドの特徴と発達障害の傾向の両方を併せ持つ人を指します。
「英才型」との違いとしては、ギフテッドの特徴でもある非常に秀でた才能も持っているが、著しく苦手な分野も持っているということでしょうか。(英才型は全般的に秀でた才能を持っているタイプになります)
わかりやすく表現すると「2E型のギフテッドは、ある分野では非常に秀でた能力を持っているが、その反面非常に苦手なこともある」といった感じでしょうか。
得意不得意の差が激しいことから「発達凸凹(でこぼこ)」や「才能はみだしっ子」という表現をされることもあります。
もし、お子さんに当てはまるかもと思った方はこちらの記事【こどもが発達障害かもしれないと思ったら読んで欲しい本】もオススメです。ぜひご覧ください。
2Eの特徴
2Eの特徴は、「ギフテッドと発達障害、両方の特徴を併せ持つ」というものです。
ギフテッドと発達障害、両方の特徴を見てみましょう。
ギフテッドの特徴
ギフテッドの特徴はこちらの記事【ギフテッドの特徴について】で詳しくご紹介しておりますが、一部抜粋すると
- 好奇心旺盛
- 集中力が高い
- 記憶力が高い
- 習得が早い
- 常に考え事をしている
といったものがあります。
発達障害の特徴
発達障害の特徴をいくつか挙げると下記のようなものがあります。
- 感覚過敏がある
- 他者の気持ちを理解するのが苦手
- 多動症(じっとしていられない)
- 読み書きなど一部の能力だけが著しく苦手
その他、関連するキーワードとしては「自閉症」や「アスペルガー」「ADHD」などが良く見られます。
片方だけでなく、どちらの特徴も持っているということが、2E型ギフテッドの特徴です。
私も感覚過敏などの発達障害との関係がある特徴をいくつか持っているので、診断をされたわけではないですが2E型だろうなと思っております。
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2EのIQについて
Googleの検索ワードの中に「ギフテッド 2e iq」というものが一定数見られましたので、そこの疑問に対してもお答えしておこうと思います。
まず、ギフテッドの中には高IQのタイプのギフテッドもいれば、IQは標準的だが、その他の才能が突出しているタイプのギフテッドもいます。
なので、ギフテッドと発達障害どちらの傾向も持っているタイプの2E型ギフテッドも、IQの数値は人それぞれです。
IQが高い2Eの人もいれば。IQが標準的な2Eの人もいます。
例えば、サヴァン症候群(発達障害や知的障害があるものの、映像記憶や何十年前の日付の曜日が一瞬でわかるような特殊な能力を持つ人)のような方はIQ検査をしたらその数値高くないかもしれないですが、2E型のギフテッドと言うことができます。
他にも、IQは標準的だが、運動や芸術などの分野で非常に秀でた能力を発揮しているが、発達障害と見られるような傾向を併せ持つ方も、2E型ギフテッドと言えるでしょう。
もちろん、高IQタイプのギフテッドだけれど、発達障害の傾向を併せ持つ私のようなタイプの方もいるので、一概にIQの高さから2Eかどうかを判断することはできません。
2Eの診断方法
では、どうしたら2Eかどうかを診断するかについてですが、これは専門の機関(病院やクリニックなど)で検査をしてもらう必要があります。
ただ、日本でも世界でも医学的なギフテッドや2Eの定義というのはありません。
アメリカでも州や病院、論文などにおいてその定義は変わってきます。
なので、現状としは専門機関でIQ検査などをしたうえで担当者との面談などを通して総合的に判断をしているというケースが多いと思われます。
ちなみに、もしお子さんが発達障害かもしれない、2Eかもしれない、と感じたときに専門機関に相談することは全く否定しませんが、その結果がどうであろうとお父さんお母さんがお子さんに対してすべき接し方は変わらない。というのが私の考えです。
その辺りの話についてはこちらの記事【赤ちゃんは皆ギフテッド!才能を枯らさない育て方】で深くお話しておりますので、気になる方はぜひご覧いただければと思います。
2E型ギフテッド当事者の考え
最後に私の考えをご紹介したいと思います。
私は、ギフテッドの定義としてよく使われるIQの検査はしたことがあるのですが、発達障害の検査・診断というのは受けたことはありません。
なので、正確に私の情報をお伝えすると、一般的なギフテッドの定義には該当するが、2Eかどうかは推測による自称となります。
その上で2E型ギフテッドとしての考えをお伝えすると、見方次第にはなりますが、「ほとんどのギフテッドは自称2E型ギフテッドになる」のではないかと想像しております。
その理由は、特徴というのは見方によって良くも悪くも見えるからです。
私の例を参考に出すと、過集中という特徴を持っています。
過集中について詳しく知りたいという方はこちらの記事【過集中でも心配無用!当事者が過集中の対策や活かし方を解説】をご覧いただければと思いますが、簡単にご説明すると、過度な集中をしてしまう。という特徴になります。
これは前向きに捉えるなら、集中力が高い、どんな環境でも集中ができると言えるでしょう。
しかし悪く捉えるなら、集中すると周りのことに気付けない。ご飯を食べることすら忘れてしまう。集中が切れるまで他のことができない。などと言うこともできます。
また、堀江貴文氏は自分のことをADHD(多動症)の特徴を持ってはいるが「多動力」があるという捉え方をしております。
その話はこちら【多動症?じっとしていられない子との向き合い方】で触れております。興味があればご覧ください。
私は自分の基準で考えたら全てが完璧な人なんてこの世界に1人もいないと思ってます。
周りから見たら完璧に見える人や英才型ギフテッドに見える人も、その当人にしかわからない自分の欠点などはあると思います。
逆に、周りから見たら大したことないような人の中には、「自分は何の欠点もない完璧な人間だ」と考えている人もいるでしょう。
そういう意味では、「英才型」や「2E型」とは、ただ周りからこう見えるかどうかという話でしかない。あるいは自称するかどうかでしかないと考えております。
ギフテッドの人に共通する特徴に、物事を深く考えるという特徴があります。
そう考えると、ほとんどのギフテッドの方は、自分の欠点を自覚しているのではないでしょうか。そしておそらくその欠点というのは見方によっては才能や能力だと思えることでもあると思います。
ギフテッドかどうか、2Eかどうか、発達障害かどうか、そういったことを診断されたり知ることによって楽になる人がいるというのは理解していますが、私個人の考えとしてはみんながそんなことを気にする必要がない世の中になればいいなと思っております。