他者の行動に対してストレスを感じるという方や、人に期待を裏切られた経験があるという方はぜひご覧ください。
家族やパートナー、友人や同僚など、他者に対してストレスを感じることはありますか?
あるという方は、もしかしたら人に対しての期待が原因かもしれません。
目次
人のストレスの多くがが人間関係によるもの
上の言葉は「嫌われる勇気」という大ベストセラー書籍で知られている心理学者アルフレッド・アドラーの言葉です。
私はすべての問題までとは思いませんが、それでも大多数の方のストレスの多くは人間関係ではあるとは思っています。
そして、その人間関係・対人関係によるストレスを解消するために、正確には人間関係のストレスを生まないために必要なのが人に期待しないことだと考えております。
人に期待しないとは
まず最初に「期待」という言葉の意味を確認しておきましょう。
Weblio辞書 の デジタル大辞泉 には下記のように記載されております。
期待とは
き‐たい【期待】
[名](スル)あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすること。「―に添うよう努力する」「活躍を―している」「―薄」
出典:Weblio辞書 > デジタル大辞泉
期待の要点は、「実現することを望む」ということです。
これを見ても改めて思いますが、私は必ずしも期待という行為が悪いものだとは思っておりません。
では何が良くて何が悪いと考えているのかご説明いたします。
他者への【良い期待】と【悪い期待】
まず、自分自身の努力や行動の結果に対して期待することは悪いことではないと思います。
しかし、他者への期待に関しては、【良い期待】と【悪い期待】の2つがあると考えます。
具体的には下記2点です。
- 【良い期待】相手のことを想う期待
- 【悪い期待】自分のための期待
【良い期待】相手のことを想う期待
[相手のことを想う期待]は悪いことではありません。
これは、例えばその人の成功を願う期待のようなものですね。
親が子の幸せを願う期待もこれに当てはまります。
【悪い期待】自分のための期待
しかし、問題は後者の[自分のための期待]です。
[自分のための期待]を他者に対してするということは、自分の思い通りに相手が行動してくれることを望む。ということです。
それは、自分の都合を相手に押し付けているということに他なりません。
私は、人間関係のストレスを抱えている方の多くは、無自覚ではあると思いますが、この[自分のための期待]というのをしてしまっているように感じています。
自分の都合よく行動して欲しいという気持ちが根底にあるため、相手が自分の期待通りの行動をしてくれなかったときに、嫌な気持ちを抱いてしまうのです。
人は、期待を裏切られたとき(相手が自分の都合よく動かなかったとき)に怒りであったり、悲しみであったり、負の感情を抱きます。
逆に言えば、基本的には初めから人に期待をしていなければ、人に対して負の感情を抱く機会も訪れません。
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人間関係のストレスは[自分のための期待]が原因と説明がつく事例
たとえば、下記のようなことに対しても[自分のための期待]が原因と説明がつきます。
- 職場で、自分が忙しいのに同僚が協力しないことにストレスを感じた。
- 自分に関心を持ってくれない家族に対して、ストレスを感じた。
- 自分の意見に全く耳を傾けてくれない仕事相手に対して、ストレスを感じた。
- パートナーが自分のことを理解してくれていないことに対してストレスを感じた。
- お店で店員から雑な対応をされて、ストレスを感じた。
職場で、自分が忙しいのに同僚が協力しないことにストレスを感じた。
これは、自分が忙しときには協力してくれるという期待が原因です。
自分に関心を持ってくれない家族に対して、ストレスを感じた。
これは、家族ならもっと感心を持ってくれるという期待が原因です。
自分の意見に全く耳を傾けてくれない上司に対して、ストレスを感じた。
これは、上司なら部下の言葉に耳を傾けてくれるという期待が原因です。
パートナーが自分のことを理解してくれていないことに対してストレスを感じた。
これは、パートナーなら相手のことを理解してくれるという期待が原因です。
お店で店員から雑な対応をされて、ストレスを感じた。
これは、お客様である自分には丁寧に接してくれるという期待が原因です。
以上の例を見て気が付いた方もいらっしゃると思いますが、こういうタイプの人には「こうするべき」「こうあるべき」という考えが強い方も多いと思います。
[自分のための期待]を抱くということは、自分の中の常識を相手に求めていたり、こうするのが当然でしょと思い込んでいる人が陥りやすい現象でもあると思います。
もし少しでも心当たりのある方は、下記記事もオススメですのでぜひご覧ください。
まとめ
他人に対する[自分のための期待]を止めることで、期待を裏切られることによるストレスがなくなります。
本当に自分のためになること(ストレスの解消)をしたいなら、他人に対して[自分のための期待]をするのを止めることが重要です。
これを機に、人への身勝手な期待を止めて、ストレスフリーの生活を送ってみてはいかがでしょうか。