「他人の行動に対してイライラしてしまう」という人はぜひこの記事をご覧ください。うまくいけばイライラしてしまうことが無くなるかもしれません。
混んでいる電車の優先席に元気そうな若者が座っているとき、あなたはイラッと感じますか?
屋内でマスクをしていない大人がいたらイラッと感じますか?
もし、少しでも心当たりのある方はぜひ続きをご覧ください。
目次
人は無意識に決めつけをしている。
まず、決めつけとはどういうことか。辞書を引くと下記のように記載されています。
決め付ける
一方的に断定する。「最初から犯人と―・ける」
Weblio辞書
言い方を変えると、自分勝手にものごとを判断している。ということです。
満員の優先席に元気そうな若者が座っているとき
冒頭の話を例に出すと、混んでいる電車の優先席に元気そうな若者が座っているとき、本当に元気かどうかは私達からしたらわからないですよね。
見えない病気や身体的障害を抱えている可能性もあります。心臓に持病があったり、足を捻挫していたり、耳が聞こえなかったり、そこに座っている理由はいくらでも考えられます。
もし、そういった理由があったとしても(知っていたとしても)あなたはイラッと感じるのでしょうか?
それでもイラッと感じるのでしたら、それは性格を直したほうが良いかもしれません。
しかし、大抵の方は理由によっては許せる、それならイラッと感じないという方のほうが多いのではないでしょうか。
では、どうして理由を知らないとイラッとしてしまうのか。それは決めつけをしているからです。
確証もないのに一方的に自分に都合よく物事を決めつけているのです。
屋内でマスクをしていない大人がいるとき
もう一つの例を考えてみましょう。
コロナ禍になってから屋内でのマスクが求められていることは多いですよね。
屋内のみんながマスクをしている中で、マスクをしていない大人がいた場合、どう思うでしょうか。
「マナーが悪い」「自分は我慢しているのになんなんだ」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
マスクをするしないの是非については言及しませんが、この件に関してもマスクを外している人の理由を見ていない(想像していない)ですよね。
もしかしたら、その方は呼吸器に問題がありマスクができない方かも知れません。
あるいはアレルギーや肌トラブルが原因でマスクができないこともあるでしょう。
私のように感覚過敏でマスクが辛いという方もいらっしゃるかもしれません。
そういう可能性を考えずに、勝手な決めつけをしてイラッと感じているということはないでしょうか。
ちなみに感覚過敏についてはこちらの記事【感覚過敏の辛さと対策について当事者がお伝えします】で解説しております。気になる方はご覧ください。
決めつけをして、不機嫌になっている
上の2つの例にある共通点は、勝手に決めつけをして、不機嫌になっているということです。
根拠のないこと勝手に決めつけて、イラッとしたり不機嫌な思いをしてしまう。
これは、自分で自分のことを不機嫌にしているのと同じです。
そう考えると非常にもったいないことをしていると思いませんか?
決めつけをしないために必要なこと
では、決めつけをしないようにするにはどうしたら良いのか、ご説明いたします。
まず、自分が決めつけをしていることが原因で嫌な思いをしているのだということを自覚することです。それだけでも改善はすると思います。
そのうえで、下記ポイントを抑えていただくのが重要です。
あらゆる可能性が起こりえることを自覚する
それは、あなたの決めつけは数ある可能性の中の一つでしかないということです。
あなたが決めつけをしているとき、ご自身の経験からそういう判断をしていることもあるかもしれません。
自分の中ではそれが一番可能性が高いという結論のもと、そういう決めつけをしていることもあるかもしれません。
しかし、それはあくまで可能性の1つです、仮に他の選択肢の可能性がとても低かったとしてもゼロではありません。
決めつけの根拠がない以上、あらゆる可能性が起こりえるのです。
それを理解したら、次は自分の頭でいろいろな可能性を想像しましょう。
あらゆる可能性を想像して自覚することで、安易に決めつけることはできないということが理解できるはずです。
もし疲れていたりして想像をするのが面倒であれば考えを保留しても構いません。
決めつけをせず、わからないから気にしないでおこうという考えができるのであればそれでも大丈夫です。
シュレディンガーの猫
余談にはなりますが、この決めつけの話になると私は「シュレディンガーの猫」を思い出します。
理系な人には馴染みの深いこの言葉ですが、知らない方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単にご説明します。
詳しい人には怒られかもしれないくらい簡単に解説すると、これは一つの考え方です。
とある中身の見えない箱に猫が入っていて、そこに50%の確立で死んでしまい残りの50%では無害となる毒ガスを入れます。箱を開けるまでその結果はわかりません。
そのとき、箱の中の猫は生きているでしょうか?死んでいるでしょうか?という思考実験です。(実際に行われている実験ではないので、猫好きの方もご安心ください)
この答えというか考え方としては、箱を開けるまでは、猫が生きている世界線と猫が死んでいる世界線が同時に存在していると考えるのです。
これは、決めつけをしてしまう人にも有効的な考え方でもあるのでは?と私は思っています。
当人にその行動の意図を確認するまでは、あらゆる可能性が存在しています。
言い換えるのであれば、わからない状況で決めつける(正解を出す)のは不可能だということです。
決めつけの上手な活かし方
最後に、私が実践している決めつけの活かし方をご紹介いたします。
それは、どうせ決めつけるなら自分がご機嫌になるように(不快感がなくなるように)決めつけるということです。
どういうことか、ご説明いたします。
あなたが歩いているときに、後ろから走ってきた人がぶつかってきたとします。その人は振り返ることもなく、謝ることもなくそのまま走り去っていきました。
そのときあなたはどう感じるでしょうか?
突然見ず知らずの人にぶつかられて、謝罪されることもなく消えてしまったら嫌な気持ちになる方が多いと思います。
私も何の対策もしなければそうなると思います。
そこで私はこういうときに、決めつけを使います。
例えば、「この人はきっと家族が交通事故に遭ったという連絡を受けて、急いで病院へ向かっているんだ」と思ったり、
「迷子で泣き叫んでいるお子さんのもとへ必死に向かっているんだ」など、そのときの自分がイラッとこない理由であればなんでもいいから決めつけてしまうのです。
そうすることによって、不快に感じてしまったり嫌な気持ちを抱いてしまうこともなくなります。
これはつまり、勝手に決めつけをして機嫌が悪くなってしまう人の逆を行なっているのです。
決めつけたことを相手や他者に押し付けてしまうのはあまり良いことだと思いませんが、自分の中でだけ利用する分には迷惑もかかりません。
それで自分のご機嫌が取れるのであれば、良いのではないかなと私は考えております。
この考え方を押し付ける気は全くありませんが、もし一つの考え方として納得できた方はご参考にしていただければ嬉しいです。
勝手に決めつけをして嫌な気持ちになってしまう人が少しでも減ることを願っております。