オルタナティブ教育を知ろうシリーズ第2弾は「シュタイナー教育」です。
オルタナティブ教育とは何か知りたい方はこちらの記事【オルタナティブ教育とは?ギフテッドとの関係を探ります】からご確認ください。
下記参考書籍です。
目次
シュタイナー教育とは
シュタイナー教育、ご存知でしょうか?
上記書籍内では、「モンテッソーリ教育」と並ぶ2大教育法の1つとして紹介されています。
また、海外では「ヴァルドルフ教育」という名称のほうが一般的のようです。
シュタイナー教育教育の概要(上記書籍から引用)
創始者・ おいたち | ルドルフ・シュタイナー Rudolf Steiner 1861 ~ 1925 ドイツを中心に活躍した思想家。 自然科学と精神科学を統合し人 智学 (アントロポゾフィー)を確立。 1919年ドイツに自由ヴァルドルフ学校を開校し人智学の知見を活かした教育を実践した。 |
理念・ スローガン | 自由への教育。外側の権威や価値に寄りかからず、自分で考え、自分で感じ、 自分の意志を行動と結びつけることを目指す。 |
特徴・ キーワード | 人間は、「身体・心・精神」の3要素からできており、「7年周期」で成長する。 0~7歳は身体を育てる時期。この時期に文字や計算を教え込んでしまうと、学ぶための身体が十分に発達できないと考える。 7~14歳には心を育て、14~21歳には思考を育てる。 また人間には、「憂鬱質」「粘液質」「多血質」「胆汁質」 4つの「気質」がある。教育そのものを芸術ととらえ 「教育芸術」と呼ぶ。 |
著名人 | 斎藤工 (俳優)、 村上虹郎 (俳優)、 トーマス・クリスティアン・スー ドフ (ノーベル生理学・医学賞受賞生化学者)、 イェンス・スト ルテンベルグ (元ノルウェー首相)、 サンドラ・ブロック(女優)、 フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ (ポルシェデザイ ン創業者) アンドレアス・カウフマン (ライカ社社主)、ケネス・ シュノールト (元アメリカン・エキスプレス CEO) ミヒャエル・ エンデ (児童文学作家) など。 |
この「シュタイナー教育」の要点を私の言葉でまとめると、「こどもが成長するにおいて、身体・心・思考の各要素ごとに適したタイミングというものがある。科学的根拠よりも感性・感覚を大事にして精神を育てることに重きを置く。」ということです。
シュタイナー教育に対しての感想
おそらくこのシュタイナー教育は、好き嫌いが強く分かれる教育方法かなと思います。
というよりも、私を含め感性が合わない人間には、なかなか本質的な理解ができない教育方法ではないでしょうか。
上の表にある理念・スローガンに対しては共感できるのですが、そこへいたる思考プロセスやアプローチの方法がとても独特で、私自身はあまり理解ができませんでした。
上記書籍内でも、『「科学万能主義」へのアンチテーゼ』と書かれているとおり、科学的根拠のもとに生み出された教育方法ではなく、シュタイナーさん独自の考え方に基づいてまとめられた教育方法と言えると思います。
私自身が正確に理解できていないなか、詳細を決めつけてご紹介することはしたくないので、全体像をなんとなく掴むために特徴的なキーワードを列挙してみます。
- 精神科学
- 超感覚的世界
- 霊的な意識
これらのキーワードを見て抵抗感を持った方はおそらく理解するのが難しいのではないかなと思います。
また、エビデンス・データを重要視する人、東洋医学を全く信じていないといったタイプの人も向いていない気がします。
逆に、「何でもかんでも科学的根拠とか持ち出されるのが苦手」「スピリチュアルや精神的な世界、東洋哲学の世界が好き」という方は向いているのかなと思います。
ギフテッドとの関係を探る
最後にこのブログらしく、ギフテッドとの関係を考えてみたいと思います。
ギフテッドって何?という方はこちらの記事【ギフテッドとは】をご参考ください。
私自身がしっかりと理解できていない状況なので断言することはできないということは先に言わせていただきます。
そのうえで私が抱いた感想をお伝えすると、「モンテッソーリ教育」ほどギフテッドへの関連性は高くないのではと感じました。
これはあくまで、上記書籍から受けた私の感想であって、専門家の話を聞いて出した結論ではありません。
しかし、シュタイナー教育はシュタイナーさん独自の考え方がしっかりあるということも影響してか、少し決めつけ感が強いという印象を持ちました。
私はこどもの才能を伸ばすためには「決めつける」ということはしないべきだという考えを持っています。
その話についてはこちらの記事【赤ちゃんは皆ギフテッド!才能を枯らさない育て方】をご覧ください。
シュタイナー教育にある、人のタイプを分けたり、年齢や時期によって適した内容があるという考えは、うまく向き合わないと決めつけになってしまうのではと感じました。
とはいっても、一定の人気を得ているという時点で、正しい環境においてはその心配はないのだとも思います。
教育方法において家庭内とスクールでのギャップが生まれると、こどもにとって良くありません。
ですので、ご両親がこの教育方法との感性が合うかどうかが一番重要なポイントであるのかなと思いました。
参考書籍
- 【序章】オルタナティブ教育とは?ギフテッドとの関係を探ります
- 【第1回】「モンテッソーリ教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう①
- 【第2回】「シュタイナー教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう②
- 【第3回】「レッジョ・エミリア教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう③
- 【第4回】「ドルトンプラン教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう④
- 【第5回】「サドベリー教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう⑤
- 【第6回】「フレネ教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう⑥
- 【第7回】「イエナプラン教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう⑦
- 【感想】「世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方」を読んだ感想