オルタナティブ教育を知ろうシリーズ第7弾は「イエナプラン教育」です。
オルタナティブ教育とは何か知りたい方はこちらの記事【オルタナティブ教育とは?ギフテッドとの関係を探ります】からご確認ください。
下記参考書籍です。
目次
イエナプラン教育とは
イエナプラン教育、ご存知でしょうか?
一人ひとりを尊重しながら自律と共生を学ぶ教育法です。
教育手法というよりは教育理念であり、「フレネ教育」との関係もあると言われている。
イエナプラン教育の概要(上記書籍から引用)
創始者・ おいたち | ペーター・ペーターゼン Peter Petersen 1884~1952 ドイツの中高一貫進学校にあたるギムナジウムの教員だったが、そこでの教育改革が評価され、1923年にイエナ大学の教育学部教授に就任。大学付属の実験校で、独自の研究をもとに、校長のハンス・ウォルフとともに、後に「イエナプラン」と呼ばれるようになる教育実践を始める。1960年代に、オランダの新教育推進組織の書記をしていたスース・フロイデンタールによってオランダに紹介され、発展した。 |
理念・ スローガン | 子どもの主体性の尊重、異なる他者の受容、学校共同体。 |
特徴・ キーワード | 子どもと社会と学校についての「理想」を掲げた20の原則をコンセプトとして共有し、それを具体的にどう展開するかは、現場の子どもたちの状況に合わせ、 個々の教員の自由裁量にまかせる(オープンモデル)。3学年からなる異年齢学級 (ファミリーグループ)と4つの基本活動(対話・遊び・仕事・催し)のリズミックな循環による時間割が特徴。「ブロックアワー」では、子どもはそれぞれの発達段階にあわせた週の課題とみずからの挑戦課題を自分の計画に沿って自立的に進める。教科の枠を超えて、本物の事物のシステムを共同で探求するワールドオリエンテーションは、イエナプランのハートと呼ばれる。 |
この「イエナプラン教育」の要点を私の言葉でまとめると、「他者との関わりを大切にし、各々の個性を認めたうえでできない子も取りこぼさないことを大事にしている教育」です。
イエナプラン教育に対しての感想
この「イエナプラン教育」は「フレネ教育」と似ているなと感じました。
「フレネ教育」とコンセプト・理念は近しいものがあるが、それを実現するための手法が違うという印象です。
私は「イエナプラン教育」のほうが体系化されていると感じました。
- 8つのミニマム
- 20の原則
- 6つのクオリティ特性
- コア・クオリティ
- 7つのエッセンス
などという理念が存在しているのですが、「日本イエナプラン教育協会」のイエナプランのコンセプトとクオリティに詳細が記載されているので、イメージを掴みたい方は一度目を通してみるのもオススメです。
個人的な感想としては、言いたいことはわからんでもないが、ちょっと理念の量が多いのと押し付け感が強いかなと感じました。
とはいっても、3学年を一つのグループにすることによって、教えられる側・教える側・その間を毎年経験順番に経験ができるといった考え方や、時間割を作るときに基本活動(対話・遊び・仕事・催し)をもとに決めるという考え方など、教育システムに関してはおもしろいなと感じました。
ギフテッドとの関係を探る
最後にこのブログらしく、ギフテッドとの関係を考えてみたいと思います。
ギフテッドって何?という方はこちらの記事【ギフテッドとは】をご参考ください。
フレネ教育と同様に、この教育を受けたからといってギフテッドと呼ばれるような才能が伸びる・育つということに関してはあまり直接的な関係はないのかなと感じました。
しかし、従来の教育と比べればおもしろいなと感じる点もありましたので、興味を持った方はもう少し深く調べてみるのもありかなと思います。
ちなみに、お子さんの才能を伸ばす育て方に興味がある方は、こちらの記事【赤ちゃんは皆ギフテッド!才能を枯らさない育て方】をご覧いただければと思います。
参考書籍
- 【序章】オルタナティブ教育とは?ギフテッドとの関係を探ります
- 【第1回】「モンテッソーリ教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう①
- 【第2回】「シュタイナー教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう②
- 【第3回】「レッジョ・エミリア教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう③
- 【第4回】「ドルトンプラン教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう④
- 【第5回】「サドベリー教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう⑤
- 【第6回】「フレネ教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう⑥
- 【第7回】「イエナプラン教育」とは?オルタナティブ教育を知ろう⑦
- 【感想】「世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方」を読んだ感想