この記事では、無気力症候群となった私が、人生を楽しむようになった経緯をご紹介しております。 同じような悩みを持つ方や、お子さんのやる気がなくて困っているというお父さん・お母さんの、何かヒントになれたら嬉しいです。
先日、私が無気力症候群になった経緯をお話をしました。詳しくはこちら→【ギフテッド当事者が語る授業の辛さ!私が無気力症候群になった理由】
そこで、今回は無気力症候群が治ったきっかけについてお話していこうと思いす。
目次
Sさんとの出会い
小学校高学年頃に発症した無気力症候群はしばらく続きました。
その後、紆余曲折を経て専門学校へ進むことになるのですが、そこでとある人物と出会います。この記事ではSさんと呼ぶことにします。
Sさんは、私より少し年上で私と似たような特徴(高IQ)を持っている方だったのですが、私と決定的に違う部分がありました。
いろいろなことに興味を持ち、気になったことは実際に体験して人生を楽しんでいたのです。
高校卒業後、海外留学をしていたというSさんにはいろんなお話を聞きました。留学中にスカイダイビングの免許を取って一人で空を飛んだ話やスキューバダイビングの免許を取って白いクジラに会いに行った話などなど。
最初はSさんに対してアクティブな人だなという印象を抱いていたのですが、親しくさせていただくとその印象も変わっていきました。
読書や学習にも関心があったSさんは、人間の脳について興味を持ったからといって海外から数万円もする医学書を取り寄せ、ノートに自分なりの考察をまとめたり、自分の好きな画家の画集や芸術書を買い漁り家に並べていたりと、好きなことをとことん楽しんでいました。
それだけじゃありません。ある日テレビをつけながら課題をやっていると、テレビから聞き覚えのある声が。
Sさんはとても多趣味で、その趣味の一つとしてバンドのボーカルをしていたのですが、とある音楽フェスに呼ばれたらしく音楽番組でインタビューにあっていました。
そんなSさんに興味が湧いていった私は親しくさせてもらい、釣りを教えてもらったり、サバゲーに連れてってもらったり、美味しいものを一緒に食べ歩いたりとたくさんの経験をさせてもらいました。
気付き
最初は、自分と似たような能力を持っていながら、自分とはモチベーションが全然違うSさんに対して不思議な人だなという興味本位で接していたのですが、一緒に行動をともにする機会が増えたある日、ふと楽しんでいる自分に気付きました。
元々、無気力症候群なことに加え、器用貧乏なこともあった私は、勉強以外にも「何をやっても簡単でつまらない」という気持ちを抱いていたのですが、Sさんと接していると宝の持ち腐れと言ったら大袈裟ですが、もったいない生き方をしているなと感じるようになりました。
そのうちその気持が大きくなり、最終的には「せっかくいろいろとできる能力が備わっているならそれを利用して人生楽しもう」という気持ちが芽生えました。
それからは、Sさんを見習い少しでも気になることは自分から試しにいくという生活が続き、そのうち世界は楽しいことで溢れているということに気付きました。
そして「何をやっても簡単でつまらない」という感覚も、ただ自分が勘違いしていただけだということにも気付きました。
考えたら誰にだってわかることだと思うのですが、どこを目標として行動するかによって難易度は変わりますよね。簡単でつまらないなら、難しいことに挑戦すれば良かっただけなのですよね。そんな簡単なことにも気付かなかったなんて自分が恥ずかしいです。
今では自分も多趣味になり、幼少期に習っていたピアノを再開し、バイオリンを大人から始め、茶道のお稽古に行ったり、水泳をしたり。学生時代の仲間とバレーボールをやったり機械学習のコンペ(Kaggle)に参加したりと趣味を満喫しております。
【Kaggle初コンペでソロ金&賞金獲得!権利剥奪〜復活までの軌跡】
Sさんとの出会いがなかったらと思うと恐ろしいですね。
最後に
無気力症候群といってもその原因はいろいろあると思います。
もしかしたら、その中でも自分のケースは珍しいかもしれません。
ただ、もし私と同じような問題を抱えている人がいたら、自分のこの経験がそういう人の何かヒントになれば良いなと思い書いてみました。
見方を変えれば、つまらない世界も楽しい世界に変わります。
一度きりの人生です。ぜひ一緒に楽しく生きましょう。