この記事は、ギフテッドがどう育つか知りたい方。お子さん(乳児・幼児)の才能を伸ばしてあげたいというお父さん・お母さんのために書いております。 子どもの才能を枯らさない方法やIQを高くするリスクなどについてもお伝えいたしますのでどうぞ
ギフテッドって何?という方はこちらの記事【ギフテッドとは】をご参考ください。
目次
ギフテッドとは育つものではない。
「いきなり何を言ってるんだ」「育て方を教えるのじゃないのか」そんな言葉が聞こえてきそうですね。
大丈夫です。もちろん理由があります。
なぜなら、ギフテッドとは育つものではなく、生まれ持った素質が枯らされずに伸ばされた結果だからです。
あなたのお子さんはすでにギフテッドの素質を持っています。
「いやいや、それはごく一部の天才の話でしょ?」「そうじゃなくて普通の子をギフテッドに育てたいのよ」
そう思った方もご安心ください。ちゃんとご説明いたします。
赤ちゃんはみんなギフテッド
あなたのお子さんを含め、生まれたときはみな特別な才能をお持ちです。
「でも突出した才能がある人って少ないじゃん」「みんながみんなIQ高くないよね?」そう思う人もいるかもしれません。
たしかに突出した才能や高IQというのは、仕組み的に相対的なもの(他人と比較して実感するもの)なので全員が上位に入るということは実際にはありません。
しかし、あなたがイメージするギフテッド・特別な才能を持っている人と同じくらいの素質は赤ちゃんなら誰しもが持っています。
もっと簡単に言うのであれば、あなたの赤ちゃんはギフテッドなのです。
ちなみにギフテッドの語源はgift(贈り物)です。
私も子どもが2人いますが、赤ちゃんがギフトというのはお父さんお母さんならわかりますよね。
まさに、赤ちゃんはギフトでありギフテッドなのです。
生まれ持った才能の残った人がギフテッドと呼ばれる
生まれたときは誰もが才能の塊です。
考えてみてください。学校へ行くこともなく言葉を理解できるようになり、歩き方を教わることもなく歩けるようになる。
それだけでも凄くないですか?
親が教えてなくてもいつの間にか新しいことを身につけてきたり、こちらが予想だにしない悪戯を思いつく。
言葉がわからなくても親の気持ちを察し、悲しいときは寄り添ってくれる。
好奇心旺盛で失敗してもへっちゃらです。
もう一度言います。あなたの子どもは才能の塊です。
また、一言で才能と言っても、勉強の才能・運動の才能・芸術の才能・創作の才能・お笑いの才能・ゲームの才能など、そういう能力としての才能もあれば、
好奇心の才能・挑戦する才能・負けず嫌いの才能・優しさの才能・繊細な才能など、心の才能もあります。
その子によって向き不向きというものはあれど、誰もが何かしらの素質は持ち合わせております。それも決して1つだけということはなく本当にたくさんの素質を持っています。
では、どうして大人になるとその才能が枯れてしまうのでしょうか。親や学校の教育が足りなかったのでしょうか。いえ、違います。
それは、親や周りの環境がお子さんの才能を枯らしてしまうからです。
つまり、親や周囲の環境により子どもの才能が枯らされなかった結果、ギフテッドと呼ばれるような才能が残るのです。
では才能を枯らさないために具体的には何をすれば良いのでしょうか。
生まれ持った才能を枯らさない方法
結論から言うと、余計なことはしない。これにつきます。
余計なことをしなければ勝手に才能は伸びていきます。
勘違いして欲しくないのは、何もしなくていいという訳ではないという事です。
今まで通り愛情を持って接して、一緒に遊んであげればそれでOKです。
なぜなら、子どもは何も教えなくても才能を伸ばす方法を本能的にわかっているからです。
あなたのお子さんは最初から自分自身で学び成長する能力を持っています。
あなたも経験はあるでしょう。つまらない勉強はいくら頑張っても頭に入ってこないのに、好きなことを調べていたら勝手に覚えていたことが。
ただ楽しいからやっていただけなのに、人から褒められたり、得意になっていたことが。
子どもも同じです。好きなことや楽しいことをして自由に遊んでいれば勝手に成長します。才能も磨かれます。
その成長速度が大人のそれと比べ物にならないのは皆さんもご存じでしょう。
つまり、子どもの才能を枯らすような余計なことはせずに自由に遊ばせてあげるだけでいいのです。
では、余計なことをしないというのは具体的にどういうことでしょうか。
やってしまいがちな例をいくつか挙げてみますね。
子どもの才能を枯らしてしまう親の余計な行動
すぐにやり方や答えを教えてしまう
これをしてしまうとお子さんの考える力が低下してしまいます。
例えばお子さんが初めて積み木を手に入れたとき。「これはなんだ?どうやったら遊べるだろう?」と考えるでしょう。
とりあえず触ってみたり、色がついていたら見比べてみたり、口に含んで舌触りを感じたり、投げてみたり、積み木同士をぶつけて叩いてみたり、ただ木を積むだけでなく、大人が想像をしないような遊び方を思い付くかもしれません。
その過程が脳の成長にはとっても大事なのです。
もし積み木を与えてすぐに、「積み木は積んで遊ぶもの」と教えてしまう。そのようなことを繰り返すことによって、お子さんは段々と自分で考えることをしない子になってきてしまいます。
もう一つ例を挙げてみましょう。
お子さんが疑問を持ったことに関してお父さんお母さんへ質問してきたとします。
「この犬の名前は?」みたいに何かの名称への質問でしたらすぐに答えてあげても問題ありません。
ただし、「車はどうやって動いているの?」「1+2はどうして3なの?」などの仕組みや問題に対する質問だったときにすぐ答えてしまうと、せっかくの発達チャンスを奪うことになってしまいます。
それを避けるためには、まずはお子さんがどう思うか聞いてみたり、一緒に考えたりしてあげましょう。
そうすることによってお子さんの考える力が失われずに鍛えられます。
子どもの挑戦を止めてしまう
これをしてしまうとお子さんのやる気を奪ってしまうことに繋がります。
子どもは親の真似をしたがりますよね。
お子さんがお父さんお母さんのしていることを真似したがったとき。そのとき大人からしたらまだその子にはできないなと予測できることもあるでしょう。
しかし、お子さんには当然わかりません。
そういう時にまだ早いと止めてしまうのは非常にもったいないです。
挑戦してみて失敗してみて学べることはたくさんあります。
できないからといってお子さんの挑戦を止めないようにしましょう。
そもそも子どもからしたらできないのなんて当たり前です。
できないからやらない、やる必要がないなんて考えもありません。
もちろん危険なことなどは親として止めてあげる必要もありますが、そうでない限りは子どもの挑戦を邪魔してしまうことのないよう見守ってあげましょう。
子どもの限界を決めつけてしまう
これも子どもの成長を止めてしまう要因の1つですね。
子どもの生まれ持った才能というのは本当に凄いです。その限界は親にも学者にも誰にもわかるものではありません。
しかし、人は生きる過程でいろんなところから才能の限界値を植え付けられそうになります。
「自分の子だからこのくらいしかできないだろう」と言う親御さん。
「普通の子はこのくらいまでしかできない」と言ってくる学校の先生。
「私はできなかったから君もできないと思うよ」と言ってくるお友達。
人が何かの挑戦をするとき、アドバイスのつもりで無理だと言ってくる人もいますし、嫉妬や偏見で意見を押し付けてくる人もいます。
いずれにせよ、もしお子さんが周りからのそういった言葉を信じてしまうと、せっかく素晴らしい才能を持っているのにそれ以上の成長が難しくなってしまいます。
そういう周囲の声に才能を潰されないよう、一番身近にいるお父さんお母さんはせめてお子さんの限界を設定せずに、どこまでも伸びていくと信じて向き合ってあげてください。
ダメな理由を説明せずに怒ってしまう
これも良くないですね。お子さんが萎縮してやる気がなくなってしまったり、反省することが苦手になり形だけ謝ってしまうような子に育ってしまう可能性が高いです。
理由なく怒られると、反省ができません。反省ができないと同じことを繰り返してしまう可能性も高くなります。
理由がわからない場合、当人からすると理不尽に怒られている気持ちになります。
それが続くと、反省はできないので怒られるかもしれないことをどんどん避けるようになったり、あるいは怒られても形だけ謝って全然反省をしない子になってしまいます。
子どもは大人が思っている以上に賢いです。
ちゃんと怒られた理由がわかれば反省もできます。
もしお父さんお母さんが怒った理由を説明をしているのにお子さんが反省していないと感じたとしたら、それは伝え方が合っていなかったなと思ってあげてください。
そういうときは諦めずに何度も語りかけてあげましょう。その行為自体がお子さんの成長に大切なコミニケーションになります。
では、言葉が通じない年齢の期間はどうすれば良いのでしょうか。
答えは、言葉が理解できなくても、どんな年齢でもちゃんと説明したほうがいいです。
お子さんがまだちゃんと喋れなかったり難しい説明がわからないご年齢のときにも、お子さんの行動についてダメと言う機会はたくさんありますよね。
その時、お子さんにちゃんと理由を説明してあげている方はどれだけいるでしょうか。
言葉がちゃんとわからない時期でも、あなたが説明してくれているということは理解できます。
想像してください。自分が外国の言葉で話しかけられても相手の感情は伝わりますよね。
赤ちゃんや小さな子どもも同じです。もしあなたがまだ伝わらないから説明する意味がないと思って接したら、その気持ちが伝わってしまいます。
言葉が分からなくても、自分のことをちゃんと見て語りかけてくれたら意味がわからずともその行為は理解できます。
ちゃんと説明してくれてるということに愛情を感じたりもするでしょう。
もし、お子さんに説明を省いてしまっている方がいらしたらぜひお試しください。
もちろんお子さんによって生まれ持った性格や環境も違いますので、上記対応をしていたとしてもお子さん自身の力で乗り越えられる子もいるでしょう。
しかし、例にあげた通りの影響を受けてしまう子も少なからずいらっしゃると思います。
もし一つでも当てはまっているかもと思ったら試しに気を付けてみてください。
きっとお子さんに良い変化が起きると思います。
追記:【こどもの才能が枯れる接し方】を書いたので、こちらもよろしければご覧ください。
IQを高くする方法とそのリスク
お父さんお母さんの中にはお子さんのIQを上げてあげたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
その方法があるのかどうかと問われたら、答えはあります。
ただ、そもそもどうしてお子さんのIQを上げてあげたいのでしょうか?
あなたのお子さんが幸せになって欲しいという思いからですよね。
もしそうだとしたら経験者としてぜひお父さんお母さんに覚えておいて欲しいことがあります。
それは、仮にいくらIQが高くても自分で考える力や挑戦する気持ちがなければとても生きづらく、そしてつまらない人生になってしまうリスクもあるということです。
上で解説した余計なことをしないというのは、IQが高くても人生が楽しくなる力を失わせないための方法でもあります。
なので、まずはその認識や環境を整えてあげてください。
そのうえでお子さんのIQを高くしてあげたいのであれば、こちらの記事【IQを上げる具体的な方法24選!体験談を交えてお伝えします】で具体的な方法を解説していきますのでご参考にしていただければと思います。
繰り返しますが、IQを上げるより先に、お子さんの考える力・挑戦する気持ちを枯らさないことが何より大切です。
もし他に何かしてあげられることがあるとすれば、お子さんがいろんなことに触れる機会・挑戦できる環境を増やしてあげることです。
そこまでできたら、あとは危険な目にあわないよう、他人に迷惑をかけないようにいつも通りの愛情を持って見守る程度で十分でしょう。
まとめ
- ギフテッドの素質は誰しもが持っている
- ギフテッドに育てたいなら余計なことをして才能を枯らさないよう心掛ける
- IQを高めるより先に”考える力と挑戦する気持ち”が失われない環境を用意する
最後に
ギフテッドかどうかはただの個性であり優劣を決める要素ではありません。
お子さんのために色々してあげたい気持ちは私もわかります。
ただ、あれこれ頑張りすぎてお父さんお母さんの疲れやストレスになってしまうとそれもまたお子さんにとって悪影響となってしまいます。
子育てをしていると大変なこともたくさんあると思いますが、大人も子どもと同様に楽しむことが大切です。
同じ大変さでも楽しめれば充実感に、嫌々してしまうとストレスになってしまいます。
どうせ大変な思いをするなら充実感を得たいですよね。
せっかく授かったギフトです。
ぜひあなたも一緒に育児を楽しみましょう。