「ギフテッド」についての定義や一般的な情報はもちろん、ギフテッド当事者の話もご紹介しております。
目次
ギフテッドとは(定義)
ギフテッド教育の先進国であるアメリカ合衆国教育省は1993年に「同じ年齢、経験、または環境の他の人々と比較して、非常に高いレベルの成果を達成する、または達成する可能性を示している、卓越した才能を持つ子供や若者。」と定義しております。
“Children and youth with outstanding talent who perform or show the potential for performing at remarkably high levels of accomplishment when compared with others of their age, experience, or environment.”
https://sites.google.com/site/todayssped/idea/idea-categories/gifted-and-talented
– US Department of Education, 1993.
ただし、世界共通の定義は存在せず、アメリカでも州ごとに異なる基準を持っています。
日本でも明確な定義はなく、文部科学省はギフテッドのこどもについて「特定分野に特異な才能のある児童生徒」という表現を用いています。
病院やクリニック等の専門機関においてはIQが130以上の人をギフテッドと定義することが多いです。
しかし、IQの高さだけでなく、それ以外の能力(芸術や運動など)が突出していてもギフテッドと呼ぶため、総合的な判断が必要だとも言われております。
ギフテッドの種類
「英才型」と「2E型」
ギフテッドには「英才型」と「2E型」の2種類があると言われています。
「英才型」とは、全体的に高い能力を持つ人を指します。何をしても優れた結果を残せるのが特徴です。
「2E型」とは、「twice-exceptional」(二重に特別)という意味であり、ギフテッドの特徴と発達障害の傾向の両方を併せ持つ人を指します。得意なことと苦手なことの差が大きいという特徴があります。
IQでの区分け
また、IQの数値で区分けするという考え方もあります。
名称 | IQの範囲 | 人口比率 |
---|---|---|
マイルドリーギフテッド | 115 〜 129 | 1/6 〜 1/44 |
モデレートリーギフテッド | 130 〜 144 | 1/44 〜 1/1,000 |
ハイリーギフテッド | 145 〜 159 | 1/1,000 〜 1/10,000 |
エクスセプショナリーギフテッド | 160 〜 179 | 1/10,000 〜 1/1,000,000 |
プロファウンドリーギフテッド | 180 以上 | 1/1,000,000 よりも少ない |
ひとことでギフテッドと言っても、そのIQの数値は人によって大きく違います。
例えば、IQ70とIQ130ではその差が50ありますが、IQ130とIQ180のギフテッドでも同じく50の差がありますよね。
ちなみに、IQ70とは知的障害と判断されることもある数値です。
同じギフテッドでもそれだけの差が生まれることもあるので、ギフテッド教育(ギフテッドのための教育)をひとくくりにはできないですよね。
IQの数値で区分けするというのは、そういうことに対応するためでもあるのだと思います。
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ギフテッドの調べ方
ギフテッドかどうか調べたい場合、日本では知能検査(IQ検査)を用いることが多いです。
その中でもウェクスラー式知能検査(WAIS・WISC)がよく利用されます。
ちなみに、WAISが成人用でWISCが児童用の検査です。 2023年現在1月現在はWAIS-IV、WISC-Vが最新版になります。
検査は専門の医療機関(病院やクリニック)などで可能です。
ただの興味として検査をする場合は自費診療となりますが、悩みを抱えた方が専門機関に相談をして、そちらの紹介などで検査する場合は保険適用となるケースもあります。
何か悩みを抱えている方は一度こういう機関にご相談してみるのも良いかなと思います。
私の知人は、人間関係の悩みで東京大学の心理教育相談室というところに相談をしに通っていたのですが、そちらの担当者にウェクスラー式知能検査を勧められて検査したところ相談料の範囲で検査ができたそうです。
別途、ギフテッドの診断について という記事も書きましたので、気になる方はこちらもぜひご覧ください。
ギフテッドの特徴
ギフテッドの特徴に関しては下記関連記事でまとめてあります。
その中でも共通点が多く見られる特徴をいくつか抜粋しておきます。
もっと詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
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ギフテッドの有名人
ギフテッドの人物像を知るためにギフテッドの有名人について知りたいという方もいらっしゃるかもしれませんね。
当然ですが、同じギフテッドだからと言ってその性格や能力は違います。
あくまで1つのサンプルとして見る分には問題ないと思いますので、気になる方は下記関連記事をご覧ください。
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ギフテッド当事者(ギフ太)の話
ここから先はわたくしギフ太の考えを書いていこうと思います。
当事者の話を聞いてみたいという方はぜひ続きをご覧いただけると嬉しいです。
ギフテッドの体験談・考え方
まず、当ブログでは、私の体験談や考え方をご紹介しております。
ギフテッド当事者の体験談や考え方というのを覗いてみたい方はこちらもぜひご覧ください。
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ギフテッドのこどもへの向き合い方
ギフテッドのこどもへの向き合い方ですが、私は基本的に親がこどもに接するときにギフテッドかどうかは気にする必要はないという考えを持っております。
どういうことかと説明すると、ギフテッドかどうかに関係なく、親がしてあげられること・してあげるべきことは変わらないという意味です。
私は、お子さんの元々持っている素晴らしい才能を枯らさないことが重要だと考えております。
こどもは自分の才能を伸ばす力というのを持っております。本来それを邪魔さえしなければ勝手に成長していくのです。
詳しくは下記記事で書いておりますので、お父さんお母さんはぜひご覧ください。
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ギフテッド教育
こどもの才能を枯らさないことが重要だと述べましたが、一般的な学校教育はギフテッドやこどもの持つ才能を枯らしてしまうことが多々あります。
それを避けるためにはやはり専門の教育機関などへ通う必要があるのかなと思います。
もちろんそれが難しいということもあるでしょう。
それでもお子さんの才能を枯らしたくないという場合は、少なくとも家族の理解が必須だと思います。
お父さんお母さんがお子さんの才能を枯らさないように、才能が磨かれ伸びる環境を用意してあげることが必要です。
個人的に推している教育法は「オルタナティブ教育」の1つである「サドベリー教育」です。
STEAM教育というのもオススメです。
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ギフテッドは遺伝か環境か
ギフテッドが遺伝かどうか。私個人の感想としては、「性格的な部分は遺伝子の影響は多いが、能力的なことに関しては遺伝子よりも環境の影響のほうが大きい。」です。
家系的にギフテッドだという人が多い理由は、どうするとこどもの才能が枯らされずに伸びるのかということを親が理解していて、そういう子育てや教育を実践したうえで、それがこどもにも引き継がれていくということだと私は考えております。
遺伝ではなく環境が影響している(経験が引き継がれる)とも言えるでしょう。
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当事者が感じるギフテッドとは
当事者として感じるギフテッドとは何か。それは、
「生まれ持った才能を枯らされず好きなことを楽しんだ結果、周りと比べ優れた才能が残っている人」のことであり、「ギフテッドと呼ばれる才能は本来誰もが生まれ持っている」ということです。
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ギフテッドについてもっと詳しく知りたい方は
ギフテッドについて当事者の話をもっと知りたいという方は、私のブログを読んでいただけると嬉しいです。
下記リンクから各カテゴリーの記事をご覧になれます。
もっと専門家の話を知りたいという方は下記書籍をご覧いただければと思います。
ギフテッド関連の書籍
こちらの書籍はかなり本格的な書籍になっているので、教育者あるいは専門的な本を読んでみたいといった方などにオススメです。
正直堅い内容とも言えるので、もう少し柔らかい(読みやすい)本でギフテッドについてサクッと知りたいという方は下記書籍がおすすめです。